図らずもロータリー第二世紀最初の年度の会長を勤めさせていただきます。市川ガバナーは「ロータリー第二世紀の第一章を共に書こう」と格調高く宣言しておられます。
皆様ご存知の通り、ロータリーはこのところ世界的に会員の減少傾向という基本的な問題を抱えております。当クラブとしても例外ではありません。
世界中の168ヶ国・地域で32,000を超えるクラブと120万人の会員を擁するロータリーに制度疲労が起こっているのでしょうか。または、組織が肥大化しすぎて総身に神経が行き届かなくなってしまったのでしょうか。ロータリーの基本理念である職業をもとにした奉仕を通じて会員の親睦を深める、という理想が訴求力を失ってきているのでしょうか。ロータリーが単なる仲良しクラブとして他の数多くある親睦・社交団体と区別がつかなくなってきているのでしょうか。クラブの運営や奉仕活動が惰性に流れて、会員の参加意欲が殺がれてきているのでしょうか。メンバーの質が落ちて新たに会員となる魅力が薄れているのでしょうか。
このような疑問に答え、それに対する対応をとらなければ、ロータリーには第三世紀どころか第二世紀の継続さえ危うくなってしまうでしょう。しかし、私とも一クラブに出来ることは、身近な所から手つけることしかないと思います。
第一の奉仕と親睦について云えば、現在の奉仕活動が本当に会員のすべてに良く理解され支持されているでしょうか。「どういう奉仕をしているのか分かりにくい」「ごく一部の人が熱心にやっているだけ」という声も聞こえます。奉仕活動を企画・実行するために汗をかき知恵を出し合うところに、ロータリアンとしての友情や相互の信頼感が生まれます。奉仕活動の現状と展望を良く理解し、一人でも多くの人に参加していただくことが重要と思います。
友人を作る。親しい仲間との交流はロータリーの最大の魅力です。良質な引退後のシニアクラブとして、長い付き合いで気の置けない友人との交流は得難い人生のアクセントです。職業や専門を異にする人たちからの仲間内の親身なアドバイスで新たな視野が開かれた方も多いでしょう。自然発生的な仲間の付き合い、趣味を同じくする人々の集い、家族を交えた折々の会食や旅行、時には他のクラブの人々との同じロータリアンとしての交流。出来るだけ多くの会員がその輪の中に受けいれられ、喜びを享受できるような配慮が必要です。
ロータリークラブ運営上の最大の特徴は単年度主義です。役員や理事は毎年代わります。これは人事や活動の停滞や偏りを防ぐ、優れた知恵です。しかし同時に継続性にいささか問題も生じます。良いものをどのように継続し、社会の流れや要請に合わなくなったものをどう変えるか、如何にして多くの会員に現状を理解してもらいその意思をくみ上げるかは執行部や委員長の重要な挑戦テーマになります。
一人の会員としてメンバーの質を云々するのはおこがましいと言えるでしょう。しかし、自ずとロータリーの仲間として信頼し尊敬できる人のイメージはあるはずです。そういう人たちが愉しんで良い仕事をしている所に、良い人たちが集まってくる。それが増強の原則と思います。その逆もあり得るのです。メンバーが夫々優れた友人を誘いたくなるクラブでありたいと願っています。
以上のようなことを考えながら、微力ながら皆様方とこの一年やっていきたいと考えています。それが私のクラブ奉仕と思います。
執行部の方々、各委員長、それに会員のみなさまよろしくお願い申し上げます。
2005-2006年度 会長挨拶

- 年度テーマ
- 「元気の出るロータリー」
東京城西ロータリークラブ
【第43年度】2005-2006年度 会長
【第43年度】2005-2006年度 会長
西潟 眞澄